柿沼 陽 2021年度 学部卒業
自動車工学研究室所属(小平研)所属
Formula SAEプロジェクト チームリーダー
参戦イベント
2018年 Hondaエコマイレッジチャレンジもてぎ大会
2018年 Hondaエコマイレッジチャレンジ全国大会
2018年 Formula SAE Australasia (オーストラリア大会)
2019年 Hondaエコマイレッジチャレンジもてぎ大会
2019年 Hondaエコマイレッジチャレンジ全国大会
2019年 Formula SAE Australasia (オーストラリア大会)
2020年 Hondaエコマイレッジチャレンジ全国大会
2020年 Formula SAE Australasia (オーストラリア大会 ※コロナ禍の為オンライン開催)
2021年 Hondaエコマイレッジチャレンジもてぎ大会
2021年 Hondaエコマイレッジチャレンジ全国大会
現役時代の担当
Formula SAEプロジェクト チームリーダー、サスペンション・ドライブトレイン設計担当、ドライバー担当

好きな言葉
シンプルですが「やればできる」がモットーです。
かっこよく言うと「為せば成る」です。
出来るか出来ないか考えることが無駄だと思って、とりあえず”やる”を一貫していると物事は結果的にスムーズに進んで行くと信じてます。
卒業先の就職先、専門分野、現在など
株式会社SUBARU サスペンション設計
コイルスプリング・スタビライザ・アルミ鍛造リンク類の設計、締結評価等々をやっています。実車走行評価も多く行います。
入社4年目となる2025年からはジオメトリ関係にも携わっていきたいです。
就職先で生きたこと、TDU夢工房経験者ならではのこと
”考える力”が最も社会で生かせているスキルかなと思います。
夢工房での活動では日々たくさんのことを考え抜いてきました。部品の仕組みや形状、マシンの構造、チームの運営方法など、それら全て普通の大学生では考えないことです。
夢工房での活動の中で、この部品はなんでこんな形状をしてるんだろう?とか、これをやる目的ななんだろう?とか考えることは自然と習慣化していました。
仕事をしていると時々「よく考えてるね〜」と言われることがあります。
”考える力”を夢工房での活動の中で養えたことで、「どうしたらいい?」と人に尋ねるのではなく、「こうしたい!」と自分の意見を示すことができるようになりました。この姿勢が新人時代には大きなアドバンテージとなっていた気がします。

特に印象に残っている、現役当時の出来事
最も印象に残っていることといえば、1年生の時の人生初設計のエコランのアップライト(足まわり部品)の開発です。この部品の開発の経験がその後の活動へのモチベーションと今の私の価値観を作ったと言っても過言ではありません。
当時はモノづくりに関してなんの知識もなく、それでも期限は迫ってきて、毎日が辛く、早く辞めたいと思っていました。もう辞めようと決心したその日、ある先輩から「柿沼!手伝ってやるよ!何したらいい?」と聞かれました。その時には最悪なタイミングで聞いてきたなと思いましたが、善意は裏切れないと思い、最後までやり遂げる決意を固めました。
相談すると技術的課題は次々に解決し気持ちが軽くなったと共に、部品が完成しないことは個人で完結する問題ではなく組織の問題になると気付かされました。
そこからはガムシャラに頑張りました。経験・知識が無いため沢山の人を頼りました。みんな寝る間も惜しんで手伝ってくれました。そして大会当日の朝、何とか全ての部品が完成しました。車両に取り付け動かしてみると思った以上に出来が良く、小平先生から「歴代で1番良いアップライトだ!」と褒めて頂きました。最高に嬉しい瞬間でした。
この人生初の開発で、組織に属していることの責任、”やればできる”の体験、この2つを学べたことでその後の活動を支える精神的な基盤が作られた様な気がします。
その後は、Formula SAEプロジェクトでサスペンションの面白さにハマり、今の仕事があります。

現役生へのメッセージ
今、取り組んでいることは、社会に出たとき必ずプラスになります。信じて、努力を続けてほしいです。
社会人になると、さまざまな制約があり、自由に活動できる時間は限られています。今の貴重な時間を最大限に活かし、「自分はこんなもんだ」という枠を取り払って、自分の可能性を信じて全力で取り組んでほしいです。
自由だからこそ、何をすればいいのか迷うこともあるでしょう。そんなときは、「自分はマグロだ!止まったら死ぬ!」と考え、何かしら行動を起こしてみましょう。その一歩が、新たな突破口を見つけるきっかけになるはずです。
何より日々を楽しんで!!